【簡単】鏡面磨きの5つのコツ。初心者でも成功します。
こんにちは。ASHIMOTOのかねです。
鏡面磨きとは、靴用のワックス(シューポリッシュ)で革靴のつま先やかかと部分を磨き上げること。革靴の表面を鏡のような光沢を持った仕上がりにする靴磨きの手法です。
ただこの鏡面磨き。失敗することが多くありませんか?
結論から申し上げますと、この5つのコツを守れば、誰でも簡単に鏡面磨きが成功させることができます。
- 下地をつくる
- ワックスを何層も塗り重ねる
- 塗り重ねたワックスをしっかり乾燥させる
- クロスで磨くとき、水研ぎ用の水を付けすぎない
- 磨く際にネル布に少量のワックスをつける
下地を作ってからワックスを何層にも塗り重ね、しっかり乾燥させます。そして、水を付けすぎずに布に少量のワックスをつけながら磨くと簡単に成功します。
鏡面磨きは意外とうまくいかず、ピカピカな鏡面にできないことが多くありますが、この3つのポイントが守れていないから、失敗してしまうのです。
是非簡単に鏡面磨きを成功させてみましょう♪
今回使ったポリッシャーはこちら♪
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鏡面磨きのメリット
鏡面磨きには革靴をより立体的にドレスな質感に仕上げつつ、ワックスの膜がコーティングとしての役割を果たし、傷が付きにくくなる効果があります。
つまり、
革靴のデザイン性や質感を高めながら、革の傷から保護することができる
といったメリットがあるのです。
このようなメリットの多い鏡面磨きの成功ポイントを抑えて、初心者の方でも簡単に鏡面磨きを楽しめるよう、鏡面磨きの原理から磨き方のコツまでをご紹介します!
鏡面磨きの原理
鏡面磨きとはシューポリッシュで革靴のトゥ(つま先)やかかと部分の芯材が入っている比較的しわが入りずらい部分をを磨き上げ、鏡が反射するかのようにピカピカに磨き上げることを言います。
鏡面仕上げの原理はこんな感じ。
一見滑らかに見える革の表面はデコボコしています。デコボコしていると光の反射が分散するためピカピカに光りません。
このデコボコになったの部分を、油性ワックスを何層にも重ね塗り、ワックスの成分に含まれる蝋が表面のデコボコを埋め平らになることでピカピカに輝くという原理です。簡単ですね。
ということは、「表面のデコボコがなだらかになるように磨く」ことができれば簡単にピカピカな鏡面を作れるようになるということです。
この点を踏まえて次は鏡面磨きのコツ!
鏡面磨きのコツ
簡単に鏡面磨きを行う上での抑えたいポイントですが、最も理解いただきたいのは大切なのは「表面のデコボコが滑らかになるように磨く」という原理です。
これができないと鏡面磨きが失敗します。失敗する原因は大きく3つあります。この失敗を回避することが鏡面磨きを成功のコツとなります!
鏡面磨きが失敗する原因
- 下地を作っておらずボコボコすぎる表面から始めている
- 重ね塗るワックスの膜が足りない
- 磨くときにワックスを取ってしまっている
失敗する原因についてそれぞれ解説します。
下地を作っておらず、デコボコすぎる表面から始めている
コツ①
下地をつくること!
革の表面はとてもデコボコしています。
このデコボコが滑らかなるとピカピカの鏡面に仕上がりますが、下地を作らないとデコボコしている状態から滑らかになるまでに何層も必要になり、一向に滑らかにならず、途中で諦めてしまったり、重ねすぎてひび割れを起こしやすい鏡面に仕上がってしまいます。
ある程度滑らかな状態からスタートすることが成功のコツです!
重ね塗るワックスの膜が足りない
コツ②
ワックスを何層も塗り重ねること!
一度にたくさんのワックスをつけてしまうと、ひび割れの原因になったりワックスの量が偏ることでピカピカな鏡面に磨き上げることができません。
コツ③
塗り重ねたワックスをしっかり乾燥させること!
また、重ねるときに「乾燥」させずに磨いていくと、重ねる必要があるワックスの膜が一向に重ならず、鏡面を整えることができません。ワックスは適度の量で重ねていくことが大切です!
ひび割れを起こしてしまった時はクレム1925で簡単に修復できます。方法はこちらで解説しています!
磨くときにワックスを取ってしまっている
コツ④
クロスで磨くとき、水研ぎ用の水を付けすぎないこと!
4つ目は水をつけすぎていること。これが失敗しやすい一番の原因です。
ワックスを塗る→磨く→ワックスが取れる
このように、水をつけすぎてしまうと磨くときにワックスを取れてしまい、重ね塗りができていないことがあります。水はネル布が少し湿るくらいでOKです。
コツ⑤
磨く際にネル布に少量のワックスをつけること!
水は少量に、かつ磨く際に少量のワックスをネル布につけることで、ワックスを重ねていくことがでできるようになります。
これも磨くときにワックスを布で拭き取ってしまっていること防止する対策です。
鏡面磨きを簡単に成功させる5つのコツをおさらい!これを知ってから鏡面磨きが格段に上手になりました。
鏡面磨きを簡単に成功させる5つのコツ
- コツ①:下地をつくる
- コツ②:ワックスを何層も塗り重ねる
- コツ③:塗り重ねたワックスをしっかり乾燥させる
- コツ④:クロスで磨くとき、水研ぎ用の水を付けすぎない
- コツ⑤:磨く際にネル布に少量のワックスをつける
では早速磨いていきます!
鏡面磨きに必要な道具
まずは道具のご紹介です。いたってシンプルで、油性ワックス、ネル布、水の3点のみ準備すればOKです。
油性ワックス
油性ワックスとは、このように缶に入ったロウを主成分としたものです。
革に栄養を与えることのできるワックスも稀にありますが、基本的にはロウを重ねてツヤを出すためのものです。
ネル布(コットン)
鏡面磨きをする場合はネル布を使います。ネルとは、綿フランネル略称です。 起毛してあるのでバジャマやベビー服などに使われますが、普通のコットンの布よりもネル生地の方が柔らかくキメ細いため、鏡面磨きをしたときのワックスを優しく磨きあげることができます。
水(ハンドラップ)
これ、ハンドラップというんですが、あるほ本当に便利。このハンドラップという容器に水を入れ、ネル布に水をつけて磨きます。
ただの水を出すポンプだと思っていましたが、あるとないとでは効率も楽しさも段違い。是非お試しを。
鏡面磨きの方法
実は磨き方は非常にシンプルです。
①ワックスを塗布し、②ネル布を使って水研ぎする(繰り返し)
以上の2ステップです。繰り返し繰り返し行います。前回鏡面磨きを行ったときのワックスが少し残っているので、今回はそのワックスを落としてから開始します。東急ハンズとコロンブスタイアップのワックス落としを使用しました。
ワックスを塗布
まずは下地作りから。指でワックスを靴に塗って、鏡面となるワックスの下地を作ります。
芯材が入っているシワのつきにくいつま先とかかとがメインに下地を作ります。
また、靴の側面(サイド)にもワックスを少量塗ると、革靴を立体的な見た目に仕上げることができます。
今回はサフィールノワールのビーズワックスを使用しています。
ネル布を使って水研ぎする
ワックスの下地ができたら、次に指にネル生地の布を巻き、ワックス表面を磨いていきます。こんな感じで指にネル布を巻きます。
巻いたネル布にシワがあると磨けている場所と磨けていない場所がでてきてしまいムラができます。デコボコを均等にすることが鏡面磨きの原理なので、磨きムラができないようしっかり布を伸ばしシワのないようにしてください。
ハンドラップを使って指を水で湿らせます。たくさん濡らす必要はないです。湿っているくらいがベター。
表面に一滴水を垂らし、優しくネルの布で表面を優しく円を描くようにワックスをならしていきます。
ある程度鏡面ができてきたら、ネル布に少量のワックスを取り鏡面に塗り足していきます。
このとき、適度に乾かしながら磨くことが大切です。そうするとしっかり塗り重ねていくことができます。
時間を有効に使うためにもワックスを重ね塗るときは、つま先を磨いたらかかとをと交互に磨いていくと適度にワックスを乾かすことができます。
ここから先は繰り返しです。ツヤが出るまでこのステップをを繰り返してください。おおよそ7回前後この工程を繰り返すと良いかと思います。
それ以上繰り返すと、ワックスの層が厚くなりすぎ、ひび割れの原因になります。7回ほど繰り返すとある程度ピカピカになっているはずです。
そこから先は納得のいく輝きまで水だけで磨いていきます。
ビフォーアフター
もう少し磨きたいなと思いつつ、15分くらい磨いてみました。
ビフォー
アフター
ピカピカになりました。もっと磨けばもっと輝きます。磨けば磨くほどピカピカに。革靴磨きの醍醐味ですね!
【まとめ】簡単に鏡面磨きを成功させる方法
思ったより「鏡面磨きは簡単」だと感じていただけましたでしょうか?
おさらいです。鏡面磨きが失敗するのは、以下が守れていないからです。この失敗の原因を抑えれば、簡単に鏡面磨きを成功させることができます。
鏡面磨きが失敗する原因
- 下地を作っておらずボコボコすぎる表面から始めている
- 重ね塗るワックスの膜が足りない
- 磨くときにワックスを取ってしまっている
では、どのように失敗しないよう気を付けた方が良いのか?
大切なので何度もご紹介してしまいますが、鏡面磨きを簡単に成功させるためには5つのコツを抑えてください。たった5つのコツを守るだけで鏡面磨きが簡単に成功します。
鏡面磨きを簡単に成功させる5つのコツ
- コツ①:下地をつくる
- コツ②:ワックスを何層も塗り重ねる
- コツ③:塗り重ねたワックスをしっかり乾燥させる
- コツ④:クロスで磨くとき、水研ぎ用の水を付けすぎない
- コツ⑤:磨く際にネル布に少量のワックスをつける
いかがでしたでしょうか?ハードルが高いと感じていた鏡面磨きをマスターして、靴磨きライフをより楽しみましょう♪